5月13日東京地裁立川支部で興味深い判決が示された。それは、将棋の加藤一二三九段(元名人)が、2階建て棟割りの集合住宅に住みながら通路や庭で野良猫の餌を与え続けて、他の住民にふん尿による悪臭や自動車に傷がつくなどの被害を与えた。再三の抗議にも係わらず加藤氏が餌を与え続けたことから住民より提訴されての裁判であった。 
 判決では、「餌付けは原告の人格権を侵害し違法」と指摘し「飼育とは認めず、さまざまな被害を及ぼしている」と認められて、「餌付け差し止めと204万円の賠償金」を認めた住民勝訴の判決であった。 
 私は将棋愛好者であるが、この判決は最も妥当であると考える。時には、子供たちに将棋を教えることがあり、将棋が強くなることの他に、「礼に始まって礼で終わり、負けたら素直に相手にその意志を伝えて、勝ってもおごらず謙虚であり、相手を十分に重んじる。」などの将棋道や人間学を学ばせている。 
 加藤氏は将棋名人になった人物であるが、野良猫に餌を与えることを住民から再三止めるように求められたにも係わらず、続けた行為は単に自らの欲求を満たす行為で正当化されない。多数の者に迷惑を及ぼす行為を続け、裁判で敗訴し、ニュースで知れ渡る状態を招いた加藤氏には将棋道は無縁と言える。また、加藤氏は過去に対局で「待った」をした経緯があり、勝負師(棋士)としては終わった人物である。 
 私は将棋が好きで仲間も多いが、その仲間の声も加藤氏への批判が多く、即刻引退することを望んでいるのは私だけではない。