私は12月9日に北海道の帯広へある事故調査に出向いた。039この事故を調べるなかで交通規制標識が設置されない実態に驚かされたのである。
交通規制標識は、各都道府県の公安員会が設置管理しており、その目的は「安全で円滑な交通環境の維持・管理」となっている。ところが、右写真で示す路線は芽室町のある小学校前までは40km/hの速度制限とその終わりの標識が設置されているが、そこから直線道路となる数十キロ先までには速度規制の標識はまったく設置されていない。当然、十字交差点は数多く、北海道ならではの直線道路のために走行車両はほとんどが100km/h前後で走行している。
現に調査事故の当事者が勤務する運送会社の社長は、「あそこは無制限(速度制限ない)である」と豪語しているが、道路交通法第22条では標識等で最高速度が指定されていない道路では政令で定める最高速度を超えることはできず、その政令では時速60キロメートルになっている。したがって、速度制限がない道路はどこにも存在しない。
以上の実態をみると、制限速度の標識がないことがドライバーに誤ったメッセージを与え勝手な解釈に基づいて暴走しているが、とても「安全で円滑な交通環境」ではない。結果的にこの路線を管理する公安員会が速度違反を助長させていることは否定できない。